「孤独への願い」と「和合への恋心」ー笑いと健康の意外な関係(後編)ー

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すずめ

中編/「孤食」と「ぼっち飯」の肯定的意図ー笑いと健康の意外な関係(中編)はコチラ

 

「ぼっち飯」で守っていた自分の平和?

ーあらすじー

大学デビューに盛大に失敗した結果、「ぼっち飯」に走った「T」青年(この記事を書いている人)。その肯定的意図とは一体何なのか?

中編/「孤食」と「ぼっち飯」の肯定的意図ー笑いと健康の意外な関係ー

当時は肯定的意図なんて言葉すら知らないので、とにかく一生懸命生きていましたように思います。専攻で友人ができないなら、サークル生活が充実しているだけでも充分だと思い、ますます授業からも足が遠ざかりました。しかし、そんな自分の行動について今だからこそ思うことがあります。私は専攻で「ぼっち」を選ぶことによって「自分の平和な大学生活」を守っていたのだなぁ、と。

詳しく言うと、「余計な痛みを感じずに済んだ」とでもいえるでしょうか。誰かと一緒に食事を摂る時に、上手く振る舞えない状況を何回か経験したため、昼休みの時間になるだけで嫌な気持ちになることがよくありましたし、そんなことを気にして憂鬱になるのも嫌でした。誰かのことを気にするのも嫌、自分のことを気にされるのも嫌。もやもやしている自分を正当化するために「気の合う人となら一緒に食事できるけどね、どうでもいい人なんかと一緒に食事なんてできないよ」と考えたりもしました。でも、本当にどうでも良かったら食事の時に上手く振る舞えないことに対して、いちいち嫌な思いをしたり傷つくことなんてないんですけどね。

でも実際は、昼休みには「たしかに痛み」を感じていました。そして「ぼっち飯」をしている時は、その痛みが少しマシになりました。痛いというのはどちらも感じましたが、まだ「ぼっち」の方がマシでした。要するに、大きな痛みを感じないために小さな痛みを選んでいたということです。そうすることで、平和な大学生活を享受することができていましたから。

 

消極的な主体性もあるということ

専攻ではご飯を一緒に食べる友人がいなくても、サークルには先輩も、友人も、後輩もいました。大学の卒業式も専攻の懇親会は欠席しましたし、卒業アルバムも購入していません。でも、サークルで卒業前日に部室で飲み明かしたり、卒業式には胴上げしてもらえたり、生まれて始めて体験することも多くありました。大学入学時に思い描いてたベストなキャンパスライフではありませんでしたが、3番めくらいにベストなキャンパスライフだったと、今は思います。「ぼっち飯」を選んだことは、この3rdベストなキャンパスライフを送るために、消極的な私が無意識に主体性を振り絞った選択であったように思います。そして同様に、多くの人にとっての「孤食」や「ぼっち飯」も消極的な主体性による選択の結果ではないか、と思うのです。

まとめると、孤独とは当事者の怠慢や反抗から生まれた状況ではなく、無理をしたり頑張った上で選択した最低限の平和的状況である、ということです。そのことを当事者もその周囲の人も理解していないため、「無理した孤独」という状況が生まれてしまうのではないでしょうか。人には無意識的に発生した肯定的意図の下、無理な行動があります。それは人によって様々なので理解は難しいといえますが、「どんな選択にも主体性がある」という前提を忘れないということが大切です。

 

社会の中で孤独を願い、孤独な中で和合を恋う

「ひとカラ」という文化があります。これは「一人カラオケ」という意味で、都市部では専門施設もできたりと、客足の耐える日がないほどの人気を誇っているそうです。これを「孤独」と捉えるのが正しいかは分かりませんが、何にせよ日々の中で「一人でありたい」ということに需要があるということは確かですよね。そして、それを主体的に選択しているというのも事実。一人居酒屋なんてのも、主体的選択ですよね。一人で飲みたいのなら、家や公園や川原で飲めばいいのに、敢えて居酒屋で飲むことを選ぶ。別に何もおかしいことではありませんよね。「孤食」や「ぼっち飯」も似たようなものです。違うのは、そこに主体性が存在しているかどうかが分かりにくいということだけなのです。

長くなりましたが、孤独を選べるということはそれだけで主体性があるということです。でも、もし孤独から抜け出したいと思ったなら、そこに主体性を発揮すれば良いのです。消極的でも大丈夫。誰かと一緒にいるのが嫌で「孤独になりたい」と思うことも、一人でいるのが嫌で「誰かと一緒にいたい」と恋しく思うことも、どちらも同じく主体的な願いなのですから。

翻訳:N.Y

文責:竹中辰也

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