自転車乗り必見!道路交通法の変化とその内容とは?
- 2015/5/25
- まなぶ

3行でまとめると
1.自転車での違反摘発2回で講習or罰金
2.意外と知らない14の違法行為とは?
3.自転車事故の実態
昨日6月1日から道路交通法が改正され、自転車に関する新たな義務付けが課されるようになりました。日本ではここ二~三年で、自転車に関するルールが徐々に定まってきており、意外と知らないことも多いかもしれませんね。ということで、今回の改正によって、何がどう変わったのかを下にまとめていきます。
1.自転車での違反摘発2回で講習or罰金
一定の危険な違反行為をして2回以上摘発された自転車運転者(悪質自転車運転者)は、公安委員会の命令を受けてから3ヵ月以内の指定された期間内に講習を受けなければいけません。
ソース:道路交通法改正のポイント
詳細には、「自転車運転中の危険行為14項目について “違反切符による取り締まり” もしくは “交通事故” を3年以内に2回以上行った場合、自転車運転者安全講習を受けないといけなくなる」というもので、これまで以上に罰則が厳しくなりました。
講習会の詳細
対象…14歳以上 時間…3時間
受講料…5700円 受講しなかった場合…罰金5万円
ポイントとなるのは、受講しなかった場合に5万円の罰金が課されるということに加え、「前科」扱いになるということです。では、実際にどのような行為が自転車での危険行為となるのでしょうか?以下をごらんください。
2.意外と知らない14の違法行為とは?
自転車の「危険行為14項目」
1.信号無視 → 法第7条(信号機の信号等に従う義務)の規定に違反する行為
2.通行禁止違反 → 法第8条(通行の禁止等)第1項の規定に違反する行為
3.歩行者用道路における車両の義務違反(徐行違反) → 法第9条(歩行者用道路を通行する車両の義務)の規定に違反する行為
4.通行区分違反 → 法第17条(通行区分)第1項、第4項又は第6項の規定に違反する行為
5.路側帯通行時の歩行者の通行妨害 → 法第17条の2(軽車両の路側帯通行)第2項の規定に違反する行為
6.遮断機が降りた踏切への立ち入り → 法第33条(踏切の通過)第2項の規定に違反する行為
7.交差点安全進行義務違反など → 法第36条(交差点における他の車両等との関係等)の規定に違反する行為
8.交差点優先車妨害など → 法第37条(交差点における他の車両等との関係等)の規定に違反する行為
9.環状交差点での安全進行義務違反など → 法第37条の2(環状交差点における他の車両等との関係等)の規定に違反する行為
10.指定場所一時不停止違反など → 法第43条(指定場所における一時停止)の規定に違反する行為
11.歩道通行時の通行方法違反 → 法第63条の4(普通自転車の歩道通行)第2項の規定に違反する行為
12.制動装置(ブレーキ)不良自転車運転 → 法第63条の9(自転車の制動装置等)第1項の規定に違反する行為
13.酒酔い運転 → 法第65条(酒気帯び運転等の禁止)第1項の規定違反する行為(法第117条の2第1号に規定する酒に酔った状態でするものに限る。)
14.安全運転義務違反 → 法第70条(安全運転の義務)の規定に違反する行為
2013年6月に公布された改正道路交通法では、自転車で路側帯を走行する際に進行方向左側の通行を義務づけています。もし右側を通行した場合には、「3月以下の懲役または5万円以下の罰金」の懲罰を受ける可能性も出てきました。
ソース:自転車事故の実態
いかがでしょうか。意外なものもありましたか?自動車とは違って免許が不要な分、実際の違反行為について知らないまま乗っている人も多いのではないでしょうか?この中でも、特に気をつけたいのが逆走(右側通行)です。基本的に日本の道路は左側通行なので、普段から左側を走行する癖付けをしておけばいいのではないかと。路側帯や歩道者用道路や車道でも、とりあえず左側を走っておけば問題はないのです。
3.事故の実態
自転車乗用中に事故にあって負傷した人の数をみると、小学生~高校生の若年層がもっとも多いことがわかります。一方、死者数は70歳以上の高齢者が圧倒的に多くなっています。高齢者の場合、事故にあった際に重症化するケースが多いことに起因していると考えられます。
自転車乗用中の事故では、警察庁によると約3分の2が自転車利用者側の何らかの交通違反が原因となっています。
2000年と2010年の比較では、交通事故の総件数は約2割減少しましたが、自転車対歩行者の事故は約1.5倍に増加しました。
自転車事故と聞くと大したことのなさそうなイメージがあるかもしれませんが、年間に負傷者が14万3110人、死者が628人(2011年)と軽く見ることができない状況です。
事故は被害者・加害者ともにリスクのありますので、お互いになるべく避けて生きていきたいところ。今回の改正を機に、自転車の乗り方について考えてみませんか?
文責:竹中辰也
翻訳:N.Y
スポンサーリンク